本郷町の歴史

原始・古代 中  世 近  世 近  代 現  代
〜1200年 1200年〜1600年 1600年〜1850年 1850年〜1945年 1945年〜

原始・古代

沼田(ぬた)川沿いに開けた本郷町には、縄文・弥生時代の遺跡が多い。
また、広島県内最大の横穴式石室(よこあなしきせきしつ)をもつ梅木平(ばいきひら)古墳や国史跡の御年代(みとしろ)古墳など多くの古墳がみられ、この地方の大和政権とのつながりの探さを物語っている。
本郷町には、古代山陽道の梨葉(なしわ)駅がおかれ、白鳳(はくほう)時代創建の横見廃寺跡(よこみはいじあと)もある。
沼田荘は、豪族沼田氏によって開かれた荘園で、連華王院(れんげおういん)「三十三間堂」と平氏の両者に寄進された。
この地方は平安時代、沼田氏の氏寺である楽音寺(がくおんじ)を中心に大いに栄えた。

町内の古墳や遺跡から出土した土器のいろいろ
縄文土器 弥生土器 弥生土器 須恵器(古墳時代)
西 暦 本郷の動き 西 暦 日本の動き 西 暦 世界の動き
●縄文文化 〜前300年 ●縄文文化 前221年 ●秦、中国統一
●弥生文化 ●弥生文化 前202年 ●漢の成立
●古填文化 300年ごろ ●古填文化
538年 仏教伝来(一説に552)
600年ごろ ●梅本平古墳・貞丸古墳・御年代古墳が築かれる 589年 ●隋、中国統一
645年ごろ ●山陽通が通り、梨葉駅が置かれる 645年 ●大化の改新 618年 ●唐興る
690年ごろ ●横見廃寺の創建 672年 ●新羅、朝鮮半島統一
710年 ●平城京
794年 ●平安京 918年 ●高麗の建国
941年 ●楽音寺創建
939年 ●承平・天慶の乱 960年 ●宋興る
1000年ごろ ●沼田荘が成立
1180年 ●源平の合戦
1184年 ●六ヶ度合戦がある。



中 世

源平の戦いによって土肥実平(さねひら)・小早川遠平(とおひら)親子に沼田荘の地頭職(じとうしき)が与えられ、その一族はこの地方に住みついて勢力を広めた。
4代茂平(しげひら)は、1238年「嘉禎(かてい)4年」に沼田川河口に広がる塩入荒野の干拓を始めた。
また、小早川氏は、鎌倉幕府の有力御家人として活躍し、室町時代には外国貿易も行い、沼田の市場は活気にあふれた。
このころ 高僧愚中周及(ぐちゅうしゅうきゅう)が招かれ、佛通寺が建てられている。
後に毛利元就の三男隆景が小早川氏をつぎ、新高山城を本拠として活躍した。

沼田(ぬた)の市場
沼田川(ぬたがわ)の河口に成立した市場で、室町時代には本市に300軒、新市に150軒の家があり賑わったそうです。
付近の産物はもちろん、東は東海地方、西は九州地方、遠く大陸からの物資も運ばれて取引されています。

西 暦 本郷の動き 西 暦 日本の動き 西 暦 世界の動き


1206年ごろ
1238年



1312年ごろ



1397年

1467年
1473年


1551年



●地頭小早川氏が来住
●塩入荒野の干拓開始



●沼田市の名がみえる



●佛通寺の創建

●高山城攻防戦
●高山城攻防戦


●隆景、小早川家を相続

1192年


1274年
1281年



1334年
1338年


1467年〜
  1477年

1543年
1549年

1582年〜
  1598年

●鎌倉幕府の成立


●元寇
●元寇



●建武の新政



●応仁の乱


●鉄砲伝来
●キリスト教伝来

●太閤検地



1206年



1300年ごろ




1368年
1392年

1492年
1517年





●モンゴル帝国興る



●ルネサンス時代始まる




●明興る
●朝鮮興る

●コロンブス、アメリカに到着
●宗教改革始まる


近 世
 
江戸時代になると、この地方は豊田郡の行政・経済・交通の中心地となった。
西国街道(さいこくかいどう)「山陽道」の宿駅(しゅくえき)や藩営の御茶屋(おちゃや)「本陣(ほんじん)」が設置され、街道の両側にはたくさんの町屋が並び、宿場町として繁栄した。
また、沼田川も利用され、舟で多くの物資が運ばれた。
一方、中世に開かれた谷間の田は溜(た)め池でうるおされ、川周辺の湿地では、排水が行われて米づくりが広まり、当地方は藩内有数の酒造米の産地になった。

西 暦 本郷の動き 西 暦 日本の動き 西 暦 世界の動き

1600年

1615年
1632年
1633年




1718年
1732年
1771年〜
   1774年


1841年

●福島正則領となる

●浅野氏領となる
●三次通が設置される
●御茶屋(本陣)が設置され、
  宿場町となる



●享保(きょうほう)の一揆
●享保の大飢饉(ききん)
●与茂九郎池を築く



●沼田川の舟運が始まる

16000年
1603年



1639年

1688年〜
  1703年








●関ケ原合戦
●江戸幕府の成立



●鎖国の完成

●元禄時代















1644年
1688円




1776年
1789年
1804年








●清の中国支配開
●イギリス名誉革命




●アメリカ独立戦争
●フランス大革命
●ナポレオン、皇帝になる


近 代 

明治の初めに置かれた郡の役所が忠海へ移されたため、当町は一時活気をなくした。
しかし、1894年(明治27)山陽鉄道が開通して本郷駅ができると、再び交通の要衝として活気をみせ、地域経済の中心地として発展した。
また、佛通寺参詣(さんけい)の玄関口ともなった。
米を中心とする農業のほか、葉たばこの栽培が盛んで、専売局の葉たばこ再乾燥場が本郷駅近くにつくられ、農業技術向上のための本郷農学校(現本郷工業高等学校)も設けられた。
また、隣接する工業地帯へ通勤する人もふえた。

西 暦 本郷の動き 西 暦 日本の動き 西 暦 世界の動き



1871年
1889年


1894年






1919年
1924年
1929年




●廃藩置県で広島県になる
●市制町村制施行により本郷・船木・南方・上北方・下北方・善・入寺の6カ村となる
●山陽鉄道が開通し、本郷駅が設置される





●本郷農学校が開校
●本郷村に町制を施行
●専売局葉たばこ再乾燥場が設置される


1853年
1868年

1889年


1894年〜
  1895年
1904年〜
  1905年





1931年〜
  1932年
1937年〜
  1945年
1941年〜
  1945年

●ペリー、浦賀に来航
●明治維新

●大日本帝国憲法発布


●日清戦争

●日露戦争






●満州事変

●日中戦争

●太平洋戦争


1861年
1871年





1900年
1911年
1941年〜
   1918年
1917年

1927年




●アメリカで南北戦争
●ドイツ帝国成立





●義和団の乱
●辛亥革命
●第1次世界大戦

●ロシア革命

●世界大恐慌始まる





現 代

1964年(昭和39)、当地方は備後工業整備特別地域に指定された。
また、農業の構造改善事業がすすめられるなど産業構造の転換が図られた。
さらに工場誘致が積極的に行われ、今日までに多くの工場が設置されている。
一方、交通の便が良いため、本町の一部は隣接する工業地帯のベッドタウンになり、宅地造成や住宅建設も盛んで、新しい町並みが形づくられている。
1993年 〈平成5)秋の広島空港の開港により、新しい交通の拠点(きょてん)としての当町の発展が期待されている。

西 暦 本郷の動き 西 暦 日本の動き 西 暦 世界の動き



1954年


1964年







1993年

2005年3月



●4カ町村の合併により、現在の本郷町になる

●備後工業整備特別地域に指定され企業を誘致する






●広島空港開港

●三原市となる(三原市・久井町・
  大和町そして本郷町が合併)

1945年
1946年
1951年

1956年
1964年


1972年
1978年




●ポツダム宣言受諾
●日本国憲法公布
●サンフランシスコ条約

●国連加盟実現
●新幹線開業、東京オリンピック開催

●沖縄復帰
●日中平和友好条約締結






1949年

1958年







1991年
1992年



●中華人民共和国成立

●ソ連、人工衛星打ち上げ







●ドイツ統一
●ソ連邦解体

 参考文献  「悠々の流れのごとく」(本郷町教育委員会発行)   トップページに戻る


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